JICA職員への不思議な感覚

緒方貞子さんが2003年にJICAの理事長になった。それ以前、誰が理事長になるか色々と議論されてた。ところが、JICA職員の80%以上が緒方さんが良いという。その時私はODAを専門とする技術者として「不思議な感覚」を覚えた。緒方貞子さんの経歴は、決してODAが本義とする目的実施に関連した活動をしてきたわけでは無い。他の目的への評価は正しいし、尊敬出来るものである。しかし、ODAの窓口であるJICA職員が、俗に言うミーちゃん、ハーちゃん的な思考で緒方さんを推薦している事実が奇妙なのである。彼らには「国連難民高等弁務官」という経験者であり、知名度も抜群な緒方さんを理事長に迎えたい、そういう短絡思想があるのではないだろうか。JICAでの緒方さんの貢献は私は知らないし、あまり印象にもない。JICAと言うところは本質的にこういう考えの人たちの集団である、と思われても仕方がない。何故、貧困な国を少しでもよくするために国税をどのように使って貢献してきた、そういう人を選ばなかったのだろうか。